意識の高い公務員のブログ

政令市で働く地方公務員のブログ(出向は役所のみ)。自治体職員にも民間の経営感覚が必要とされています。

公務員のコンサルごっこについて

最近、公務員のコンサルごっこが流行っているらしい。

「らしい」というのはSNSを見ているときに、自らワークショップを開き、その結果を報じる投稿が散見されるからだ。

具体的には、「市の総合計画について語り合いました」とか、「ロジカルシンキングについて語り合いました」等という文字と共に、付箋をベタベタ貼ったホワイトボードの写真、お決まりの集合写真が投稿されている。

 

今回はこのコンサルごっこについて、良い点悪い点を述べようかと思う。

 

まず、悪い点から

・単純に不快。意識高い系を見ているようである。

・公務員にコンサル的知識は改めて必要ない。これについては下記の通り。

 

そもそも、コンサルはピンキリである。

私も業務委託しているコンサルの資料を見て、「何でこんなに文字だらけの資料を送ってくるのだろう」と頭を悩ませることがある。結果的に自分たちで資料を作る羽目になり、時間外労働を強いられるし、上司には「コンサルに委託しているんだからコンサルにやらせなさい。お金の無駄だ。」と言われる。

皆さんも、以下のような経験はないだろうか。

・成果品や資料に、他に受託していたと思われる自治体の名前が入っている

パワポ資料なのに文字がぎっしり

・書いてあることがどこの自治体でも通用しそう(独自性がない)

自治体の担当者が、こういうダメなところに気づいて修正すればいいのだが、そのまま決裁(稟議)が通ってしまうと、結局実効性のない計画や事業が出来上がる。これでは地方は衰退していくだろう。

そして、コンサルがよく使うフレームワークというのは、帰納的なものである。つまり、様々な経験として蓄積されてきたものを、まとめたものである。

例えばSWOT分析という、弱みや強みを分析するフレームワークがあるが、自治体の良いところ、悪いところ(弱み、強み)というのはかねてより住民ワークショップなどで散々議論されつくされたことであり、今更それっぽい言葉(SWOT分析という言葉)で勉強しなおす必要性が無いのである。

他にも、少し前に流行ったゼロベース思考というのがある。これは要するに大喜利であり、また、このような思考をするにはゼロベースというより寧ろオールベース、つまり知識量が多い方が思考しやすいだろう。

今更本で読んだような知識を職員らで共有するのはあまり意味がなく、むしろ残業を減らしてさっさと帰る方が有益なのである。

 

次に、良い点を述べる。

・様々な部署の職員に交流関係が生まれる

・単純に人と話すことが非常に重要なことである

 

これは要するに、話題は何でも良いから様々な部署の人と話し、交流関係が生まれるのは非常に良いことだということである。

基本的に働いている人たちはストレスをためながら働いているので、自分らの共通の話題をみんなで出来るのは良いことである。また、このようなコンサルごっこをする中でも、コンサル的な話だけではなく各自の部署の話もするだろうから、知識が深まったり、自分の部署だけでは解決できなかった課題を解決できる可能性もある。

 

基本的に、自治体が新しいことを始めるのはハードルが高い。

しかし仲の良い職員だけで何かを勝手にやるのは自由である。

このコンサルごっこをキッカケに小さなことから始めていけば、自治体の幹部も動き出さざるを得ない、つまり革新的な事業に取り組めるかもしれない。

 

SNSでのイイネ稼ぎに終始せず、職員らが革新的な事業を起こしてくれることに期待したい。